クラファン公開に伴い、ARES Project を支えるメンバーたちの想いをお届けします。第13弾は、ローバーの制御を担当するSeiyan。今年は電装も新たに担当し、第6回に登場したDeppの愛弟子として成長中です。ローバーの走行システム開発の担当だったことから、前回の世界大会ではローバーの操縦を任されたSeiyan。普段は勢いで生きているタイプなのに、本番では急に慎重になってゆっくり運転してしまうお茶目な一面も。どんな状況でも安定して走れるローバーを開発して、来年の大会ではSeiyanにUtahの大地を存分に駆け回ってもらいましょう!SEIYAN : ローバー制御✴︎ ARES で担当していること僕はARES Projectで電装と制御、操縦を担当しています。これまでメインでやってきたのは、ローバーの走行システムの開発です。僕たちのローバーは4輪駆動・4輪操舵というそれぞれのタイヤが独立して走行できるような設計になっています。そのため、普通の車では想像もできないような走り方をすることができます。ローバー単体で走る時は車のような走り方ができれば十分ですが、ロボットアームやサイエンスの装置が載ると話は変わってきます。アームの可動域を補うための細かな位置調整や、対象物を向いたままの平行移動など、文字通り自由自在な動きが求められるからです。僕は操縦も担当しているので、ローバーを操縦する中でこんな動きがあったらもっと早く移動できそう、この動きがあれば便利かも、と気づく機会が多く、思いついたらすぐに新しい走行プログラムを考えて実装をするようにしています。これまで、正面を向いたまま左右・斜めに動いたり、前方と後方の中心に向かって旋回させる(文章では伝わりにくいが...)などいろいろ加えました。今のところ僕が思いついた動きは全部実装したのですが、まだ何かいい動きがないか日々模索しています。制御の面白さは、やはり自分たちのローバーが思い通りに動いた瞬間です。制御というのは一見シンプルに見えて、少しの設定やプログラムの違いで全く動かなくなるほど繊細です。そんな中で理想としていた動きを実現できた瞬間は他とは比べ物にならない程、達成感を感じられます。✴︎ 大切にしていること大切にしていることは、やってみたいという好奇心を原動力にすることです。義務感ではなく、これを作ってみたいという純粋な興味が湧いたときこそ、一番いい物が作れると考えています。幼いころから最新技術や電子機器に興味があり、こんなことができるのか!という発見やわくわく感が好きでした。ロボット開発を始めたのは大学生になってからですが、未経験だったからこそ、調べるたびに新しいことを知れて楽しくて仕方ありません。世の中には常識に囚われないアイデアや技術に溢れています。ARESは自由な挑戦ができる環境なので、気になった技術を本気で取り組むことができています。ローバーに搭載するカメラやインジケーターランプなど、現時点のARES9にはまだ実装していないアイデアがたくさんあるので、今後形にしていきたいです。今は世の中に出ている技術を活用している立場ですが、いつかは自分が生み出したもので、こんなことができるのか!と誰かをワクワクさせるようなモノづくりに挑戦していきたいです。✴︎ PASSION僕の夢は、宇宙探査機開発エンジニアになり、自分の作った探査機で未知の領域を開拓することです。ARESに入ったのもその夢に一歩でも近づけると思ったからです。きっかけは小学生の時にGoogle Luner XPRIZEの広告をみて、遠い存在であった月で、未知の領域を探査する世界があることを知り心を惹かれたことです。そしていつかは自分もこの分野で活躍したいと思うようになりました。ARESが今後どんな進化を遂げていくかはまだ分かりませんが、いつか地球上だけではなく、本当の宇宙で活躍していくチームになっていけたら最高だな思っています。✴︎ 今後ARESで挑戦したいこと僕たちの目標はURC優勝です。前回の大会に参加して、単にローバーやアームが動くだけではまだまだ優勝のハードルは高いと感じました。ライバルとなる強豪チームは長年の経験を持ち、僕たちが一年間かけて進化させたと同じくらい他のチームも成長し、この大会での優勝を目指して全力を尽くしてくるからです。そんな彼らに勝ち、優勝するには、高い精度とミスなく確実に点数を積み上げる力が不可欠です。今年は12月で新機体ARES9が完成し、ある程度ミッションもこなす基本動作はできています。ここからの5か月は、徹底的な練習と、リアルタイムなフィードバックシステムの構築に注力していきます。操作性をできるだけ高め、大会本番で1点でも多く点数をを取り、優勝を勝ち取りたいです。優勝した後、どんな景色が見えるのか楽しみです。
クラファン公開に伴い、ARES Project を支えるメンバーたちの想いをお届けします。第12弾は、チーム唯一の材料系専攻であるCurel。あまりに肌がすべすべなので、こんなニックネームになってしまいました。設計から加工、チームマネジメントまで、興味を持つと学習が早く、気づくと色々なことができるようになっているCurel。少しでも手が空くと「これ来週までにお願い!」と新しい仕事が舞い込んでしまうのは、皆が信頼しているから。そんな彼が今担当しているのは、ローバー設計の要の一つ、ステアリング機構。来年の世界大会に向け、改良版を開発しています。チームとして長く設計に問題を抱えてきた部分ですが、Curelが担当になってから不安の声が聞こえてきません。それはきっと、彼の実力と彼への信頼の証でしょう。CUREL : ローバー機構✴︎ ARES で担当していること私は東北チームのローバー機構班に所属しています。普段は新機体ARES9のステアリング機構の設計・開発や、ローバーおよび実験モジュールで使用するアルミ・アクリルなどの材料加工を担当しています。ステアリング機構はタイヤとともに、最大50kgにもなるローバー全体を支える足にあたる非常に重要な部分です。設計が不十分だと走行時の安定性に大きく影響するため、日々の設計作業には常にプレッシャーが伴います。他の機構担当のメンバーと議論を重ねながら設計を進め、実際に組み上げたローバーが力強く走り出した瞬間には、プレッシャーの分だけ大きな達成感とやりがいを感じます。また、私の専攻である材料科学の知識を設計に落とし込むことで、各部位に適した材料選定や荷重設計など理論的な授業だけでは得られない実践的な学びを得ています。開発以外では、展示会で来場者にARESの活動内容を説明したり、部品提供をしてくださるスポンサー企業様の対応をしたりと、設計開発力だけでなく物事をわかりやすく伝える力や社会的なコミュニケーション力も磨くことが出来ています。✴︎ 大切にしていること私は開発において、「積極的に頼ること」を大切にしています。ARESには、機械設計、プログラミング、材料加工、化学分析、プレゼン、英語、写真・動画編集、デザイン、ムードメイク、遅刻…などなど、多様な得意分野を持つメンバーが集まっています。まさに「三人寄れば文殊の知恵」で、一人では思いつかないアイディアや視点が、仲間との議論を通して次々と生まれていきます。私がこの姿勢を大切にするようになったのは、自分の設計が行き詰まったとき、メンバーに相談したことで突破口が開けた経験が何度もあったからです。ステアリング機構の設計で課題だった組立性で悩んでいた際に、メンバーに客観的な意見を貰い一気に設計が進みました。この経験から、ものづくりは「個人の力」ではなく「チームの総合力」で進化するものだと強く実感しました。困ったときは一人で抱え込まず、仲間の知恵や経験を積極的に借りるよう心がけています。そして私もまた、他の誰かが行き詰まったときに頼れる存在でありたいと思っています。✴︎ PASSION今熱中していることはランニング(マラソン)です。小学生のころから父や兄の影響で地元のマラソン大会に出ることが多く、中学や高校でも部活の練習をする傍ら体力づくりのために放課後に友達とランニングをしていました。大学生となった今では、試験勉強やARESの開発で行き詰まったときに、ストレスを発散して新たなアイディアを得るための大切な習慣になっています。昨年の夏にはハーフマラソンに初挑戦し、無事に完走することが出来ました。マラソンは設定した距離と目標タイムから逆算した1kmあたりのペースを守り、ひたすらゴールに向かって走り続けます。しかし、実際には途中で呼吸が苦しくなったり脚が動かなくなったりと、プラン通りに走り続けるのは簡単ではありません。そのような自分の課題を克服するために、普段の練習ではペースに変化をつけたり自分が疲れ始める距離より長い距離を走ったりしています。このように、目標を達成するためにトレーニングの計画を立てて実行し、途中で現れる課題を乗り越えていく過程が、ARESの開発で設計の検討や実験でのトラブルの原因を突き止めて最適な解決策を探す過程と重なっています。無事に走り終えた時の圧倒的な達成感と心身がリフレッシュされる感覚は、何事にも前向きに取り組むためのエネルギーになります。大好きなランニングを今後も続けながら、URCで優勝するというゴールラインに向けてエネルギッシュに走り続けていきます。✴︎ 今後ARESで挑戦したいことどんな場所でも走破できる最強のローバーをつくりたい。まずは目の前のURC2026で、すべてのミッションを確実にこなせる強度と信頼性を持ったローバーを作り上げること。これに集中します。そしてその先ではこのARES Projectが、URCでも月でも火星でも、どんな場所を目指して進んでいくとしても、絶対に壊れないローバーをつくり、皆の挑戦を一人のメンバーとしてその足元から支えていきたいです。
こんにちは,ARES Projectです!先日、URC2026に向けた第一次書類審査である“PDR”の提出が完了しました。PDR(Preliminary Design Review)とは、URCにおける書類審査の1つで、探査機の開発において「この設計で本当に作り始めて大丈夫か?」を公式に確認するための重要なレビューです。この書類にはローバーやロボットアームの技術的要点だけでなく、チーム全体としての開発方針や資金計画についても記述する必要がありました。そのため,各サブシステム間での連携を強化するとともに、設計の整合性、ミッション要件との適合性、そして実現可能性について改めて精査しました。特に今年は、今年から搭載する新システムなのか、昨年大会のシステムを改良したのか、それとも流用なのかを明記しなければならず、限られた文章量と図表の中でこれらを整理して説明することが大変でした。今後は、東北班・東京班が一堂に集まって行われる合宿での実験などを通して各部の設計をさらにブラッシュアップし、より完成度の高い機体を目指して開発を加速させていきます。引き続き、ARES Projectの挑戦を応援していただけますと幸いです!
クラファン公開に伴い、ARES Project を支えるメンバーたちの想いをお届けします。第11弾は、ロボットアーム機構を担当する、Miyopi。東京班には唯一無二の温厚すぎる性格の持ち主のMiyopi。ロボット開発は未経験のままこの団体に飛び込んできてからかれこれ3年が経つ。今では私 (Ryoji) の知らない機能まで使いこなし、彼の存在なしでは私たちのロボットアームはここまでのレベルに成長しなかっただろう。時おり見せるみよし現象は、チームの笑顔を作り、笑いを大切にする私たちには欠かせない存在だ。これからの東京機構を担っていく期待の星でござんす★MIYOPI : ロボットアーム機構✴︎ ARES で担当していることARESでは、東京班でロボットアーム機構の設計、組み立てを担当しており、特にエンドエフェクタの開発を中心に取り組んでいます。エンドエフェクタは大会の各ミッション内容によって求められる機能が異なるため、その要求に応じて機構を柔軟に設計・改良していく点が難しくもあり,最も面白い部分だと感じています。現在も、限られたスペースや重量制約の中で,確実に動作しミッションを達成できる構造を実現するために試行錯誤を重ねています。活動を通して、期限内に成果を出すことの難しさを実感するとともに、チームで連携しながら進める際のコミュニケーションの重要性を強く学んでいます。特に,設計から製作,動作検証までを一貫して行う過程で,メンバー間の情報共有の精度や作業効率が成果に直結することを実感しており,技術と組織運営の両面で多くの学びを得ています。今後も,技術面だけでなくチームワークの面でも力をさらに付けていきたいと考えています。✴︎ 大切にしていること開発において大切にしているのは,「目的を正確に理解し,その要件を確実に満たす機構を設計すること」です。どんなに複雑な構造でも,最終的にミッションを達成できなければ意味がないと考えています。そのため,まずは与えられた課題やミッション内容を分析し,必要な動作や性能を整理することから始めています。また,設計段階では細部までこだわり,0.01ミリ単位の誤差も見逃さないようにしています。さらに,複数案を並行して設計し,それぞれを比較・検討しながら,よりコンパクトで洗練された形へとブラッシュアップすることを意識しています。こうした姿勢は,ARESでの経験を通じて培われたものであり,妥協せず試行錯誤を重ねることを意識して開発しています。✴︎ 今後ARESで挑戦したいこと今後は,より高機能で柔軟なエンドエフェクタの設計に挑戦していきたいです。特に,指の形状設計ではフラクタル構造のような新しい形態を取り入れ,より多様な形状の物体を安定して把持できるようにしたいです。また,その性能を定量的に評価し,再現性の高いロボットハンドの開発につなげたいと考えています。加えて、アクチュエータによってエンドエフェクタを自動で着脱できる機構にも憧れています。人の手を介さずにタスクごとにツールを切り替えられるようになれば,大会のミッションへの対応力も大幅に向上すると考えています。
クラファン公開に伴い、ARES Project を支えるメンバーたちの想いをお届けします。第10弾は、ロボットアーム制御・電装を担当する、Naosuke。未経験ながら圧倒的な吸収力で実力を磨いてきた期待のホープ。今では電装チームのリーダーとして中心的な役割を担い、彼なしではロボットアームが動かない!! 最近では一人で開発をぐいぐい進めてしまう姿に、周囲も思わず驚かされることもしばしば。技術力だけでなく東京班のムードメーカーとしても欠かせない、チームに活気を与えるチャーミングな笑顔と可愛さ満点の包容力が魅力のNaosukeです!!NAOSUKE : ロボットアーム制御・電装✴︎ ARES で担当していることARESではロボットアームの電装、制御を担当しています。具体的には、プリント基板の設計や、マイコンに書き込むプログラムの開発を行っています。URC2026に向けて、現在は電装システムの再設計や自作マイコンボードの設計をメインで行っています。開発をする上で難しいと感じることは、エラーの原因の発見です。新しい基板とプログラムのテストを行う際、1回で成功することは滅多にありません。そこでデバッグを行うのですが、多数の因子の中からエラーの原因を特定するのは、とても時間がかかります。一方で、その分エラーを解決した時の喜びは、他の何ものにも変え難いものがあります。ARESで日々活動する上で、ロボット開発のスキルを学ぶことはもちろん、複数のメンバーで1つのものを作り上げるという面白さや難しさも学んでいます。これは自分一人だと絶対に得られない経験なので、ありがたく思っています。また、ARESのメンバーはそれぞれ野心や目標を持っている人が多く、その人たちに自分のモチベーションを引っ張っていってもらえるのも、個人的にはとても感謝しています。✴︎ 大切にしていること私の開発におけるモットーは「丁寧な開発」です。例えばプリント基板の設計においては、各部品の配置や配線の引き方一つ一つに意図があるはずです。それらを妥協せずに考えて設計するのが理想です。これに付随して私が開発をする上で大切にしていることは、公式ドキュメントをきちんと読むということです。これは私が色々教えていただいてる先輩がよく言っていることで、私もその影響を受けました。近年は生成AIや技術系のブログを参考にして、開発をすることが増えています。これらは非常に便利で開発の助けになりますが、うまくいかないことも多々あります。その時頼りになるのは原点にして頂点である公式ドキュメントです。特に基板を制作する際には、部品のデータシートに記載してある情報をしっかり読み込むことが必要不可欠です。また、データシートには部品メーカーが推奨する基板デザインなども記載してあり、とても助けになります。✴︎ 今後ARESで挑戦したいことまずは来年行われるURCの優勝に向けて、完璧なロボットアームを作り上げることが当面の目標です。そのために、自分の技術力を向上させることはもちろん、妥協を許さない丁寧な開発を心がけていきたいと思います。






