【マジメな毎日に、ひとさじのパンクを】DIY作家が人生を懸けた小説の増刷を応援!

<40代おっさんの無様なチャレンジ>小説本文はもちろん表紙デザインや版下データまで自分でつくるDIY作家「児玉ロウ」。初のヒット作品『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』の増刷(第2刷)を応援

現在の支援総額

828,488

138%

目標金額は600,000円

支援者数

125

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2026/02/21に募集を開始し、 125人の支援により 828,488円の資金を集め、 2026/03/31に募集を終了しました

【マジメな毎日に、ひとさじのパンクを】DIY作家が人生を懸けた小説の増刷を応援!

現在の支援総額

828,488

138%達成

終了

目標金額600,000

支援者数125

このプロジェクトは、2026/02/21に募集を開始し、 125人の支援により 828,488円の資金を集め、 2026/03/31に募集を終了しました

<40代おっさんの無様なチャレンジ>小説本文はもちろん表紙デザインや版下データまで自分でつくるDIY作家「児玉ロウ」。初のヒット作品『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』の増刷(第2刷)を応援

エンタメ領域特化型クラファン

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【毎日更新】第24回『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』-- 階段を俺が先頭、タカ、ボンという順番で上っていく。 暗い階段だ。 レストランのビルのそれよりは幾分幅があるが、それでも狭いし暗い。古い建物ってのはどうしてこう、圧迫感があるんだろうな。まるで坑道を進む炭鉱夫の気分だ。まあ、坑道なんて入ったことねえけど。 二階に上がると、そこには踊り場があり、左右に廊下が伸びていた。部屋の扉が並んでいる。レストランからは見えない、建物の裏側だ。なるほどこういう造りなのか。 ちょっと廊下に出てみると、そこからは長閑な田園風景が見渡せた。青々とした稲穂がカズの髭みてえにビッシリと地面を埋め尽くしている。ああ、そういや今日はカズがいなくてよかったかもな。あいつがいると余計に面倒なことになりそうだ。 田んぼの向こう側には金八先生さながらの土手があって、こっからは見えねえがそのさらに向こうには川が流れてる。例の、ヘドロの溜まった用水路からの水が流れ込む汚ぇ川だったが、河川敷にある公園は遊具が充実してるってんでクラスの奴らもよく遊びに行ってた。まあ俺はぼっちだったから関係ねえんだけど、それを横目で羨ましく思ってた記憶は今だに残ってる。 ああ、あの時、あの公園に彼女と行けていたら。 俺にそんな勇気があれば、その後の人生はなんか違ってたのかもな。「おいおい、まだビビってんのかよ」と、ぼんやり風景を眺める俺にタカが言う。うるせえ人の感傷を邪魔すんな。さてはこいつ、さっきのこと根に持ってやがるな。「いや、なんか懐かしくてさ」俺は答える。 本当に、懐かしい気分になってたんだ。穏やかな俺の言い方にタカはきょとんとした顔をする。その後ろで訳知り顔のボンがニヤニヤしている。 二階、三階、と上って行くとさすがに緊張を感じてきた。 センチメンタルな感情はしぼんだチンコみたいに小さくなって、代わりに、あの彼女とまた顔を合わせてしまうかもしれない、そして、顔を合わせることができるかもしれないという不安と期待。〜第25回に続く〜--本日はここまでです。少しでも続きが気になった方は、ぜひこのプロジェクトの「お気に入り登録」をお願いします。(登録していただくと、更新タイミングで通知が届くようになります)また、今回のプロジェクトでは、限定青カバー版(100冊限定)やオリジナルステッカー及びバッジ、著者と小説の舞台となったBARで飲む交流枠など、様々なリターンを用意させていただいています。ぜひチェックいただき、ご支援いただけますと幸いです。それでは、また明日。児玉ロウ


2月21日にスタートしたこの「パンク」なクラファンですが、皆さまの熱いご支援のおかげで、ついに第一目標である60万円を達成することができました。正直に言えば、プロジェクトを立ち上げた当初は「無名なインディーズ作家の、それも増刷費用の支援なんて、本当に集まるのだろうか」という不安もありました。しかし実際にスタートしてみれば、思った以上のスピードでご支援が集まり、プロジェクト終了まで2週間以上の期間を残した状態で達成となりました。ありがとうございます。本当にありがとうございます。ご支援いただいた皆さま、そしてSNS等で拡散してくださった皆さま、一人ひとりの顔を思い浮かべながら、今この文章を書いています。感謝の気持ちでいっぱいです。<支援してくださる方が何人だろうが(0人だろうが)、僕は「おやじパンクス」の第2刷を作成します。そして、DIY作家として、インディーズのパンク作家として、コツコツそれを売っていきます>そうプロジェクト本文にも書いた通り、目標達成するかに関わらず増刷を行うことは決めていました。しかし、決めていたからといって不安がなかったわけではありません。本作りには、決して小さくないお金が必要です。それに、「製作費は本当に集まるだろうか」と思い悩む中、いやその前に「そもそも俺みたいな奴を応援してくれる人がいるのだろうか」と心配になる中、メールボックスに届く「支援者が現れました!」の通知がどれだけ嬉しかったことか。プロジェクトスタートからのこの2〜3週間、僕の自己肯定感は「どうせ俺なんて…」という不安によって瞬く間にゼロに向かい、時々届く支援者様登場の通知メールにてなんとか回復する、というのを繰り返していました。40代半ばにもなって、そんな思春期さながらのメンタルジェットコースターに乗らされ続けていたのです。ともあれ、良かった。兎にも角にも、今回達成できたことで、僕の自己肯定感はプロジェクトスタート前以上の水準には留まっており、そして何より、本作りにかかる費用の多くは賄うことができそうです。ありがとうございます。……ん? 多く? 全部じゃなくて?そう思った方もいらっしゃるかもしれません。そうなのです。今回のご支援額で、小説本体の製作費はなんとか間に合いそうなのですが、青と赤の2種類のカバー、そして今回初めて作る帯(小説に巻かれている帯型の広告)、そしてオリジナルステッカーやバッジ、さらにオリジナルのしおり、その他送料やら袋代やら何やらで、まだまだお金はたくさん必要なのです。と、いうことで。(どうやら第一目標をクリアした方は当然やるらしい)ネクストゴール、つまりより高い目標を設定させていただきました。次に目指すのは80万円!さらに20万円もの支援を皆さまから集めようとしておるのです。なんと強欲!再現なき欲望!人間以下!おやじパンクス!そんな風に思われるかもしれませんが、落ち着いてください。実際ここで集めたお金はすべて本作づくりにかかる「経費」なのですよ。別に僕の日々の飲み代に使っちまおうゲヘヘ、なんて話ではないんです。……でもちょっと待てよ? そもそも本づくり自体が「僕のやりたいこと」なのだから、本づくりに大金をかけるのも、お酒をガブガブ飲むのとそう変わらないのかもしれない。実際いま「せっかくご支援集まったし、紙ももうちょっといいやつにしちゃう?」とか考えているわけで、それって「いつもよりちょっといいお酒飲んじゃう?」と同列の願いなのかもしれない。なるほど、つまり私、皆さま仰る通り再現なき欲望にまみれた酔っ払いモンスターだということです(言ってない)。冗談はさておき、それでも僕は自分の本づくりのため、この無様なチャレンジを続けます。残り約2週間、無様ながらも立派に駆け抜けようじゃあないか。その様子を、皆さまにはぜひ見守っていただきたい。ということで、引き続きの応援、そしてシェア等のご協力、何卒よろしくお願いいたします!


【毎日更新】第23回『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』--「とにかく俺たちも向かおうぜ。その、五階の部屋によ」 ボンにそう言われた時、要するに俺はビビっているんだな、ということがハッキリ分かった。 いくら三十年も経ってるとはいえ、友達になっておきながら一度も友達らしいことのできなかった彼女には会わせる顔がねえ。 いや、そんな誠意ある感情じゃねえな。なんつうか、要は気まずいんだよ。 あの頃の自分の態度、行動が、ものすげくダセぇっつうか、だからこそ俺はこの記憶自体を封印していた節がある。あのレストランに行って窓からの景色を眺めるまで、俺はマカロニグラタンを食うためにここに来たんだと本気で思ってたんだから。 まあ、彼女に会いたくない、会うのが怖いってんだったら、なおさら涼介を止めるべきなんだが、その辺は人間の複雑さっつうかさ、単純にビビリながらもその裏では妙な期待もしていたわけで、いや、何を期待してんのかは分かんねえよ。多分、こいつらとの遊びっつうのがそういう、なんていうかハプニングを楽しむみたいなことが基本だったから、癖でさ。 いや違う、違うだろ。 お前が期待してんのは、お前のビビってるもんとイコール、つまりは彼女との再会それ自体だ。 ……クソ。うるせえよ。 そんな自分の心の声と格闘しつつ、俺はボンに頷いて見せた。何にせよ、ここでアホ面ぶら下げて待ってるわけにはいかねえ。「さあ、てめえのマカロニグラタンに会いにいこうぜ」 ボンがそう言って、唇の端を持ち上げて煙を吐き出した。〜第24回に続く〜--本日はここまでです。少しでも続きが気になった方は、ぜひこのプロジェクトの「お気に入り登録」をお願いします。(登録していただくと、更新タイミングで通知が届くようになります)また、今回のプロジェクトでは、限定青カバー版(100冊限定)やオリジナルステッカー及びバッジ、著者と小説の舞台となったBARで飲む交流枠など、様々なリターンを用意させていただいています。ぜひチェックいただき、ご支援いただけますと幸いです。それでは、また明日。児玉ロウ


【毎日更新】第22回『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』-- そうだ、全くその通りだ。涼介はそこまで分かってたんだろうか。そして、カーテンが開けられたことで、まさに今、あの中に「彼女」がいると考えたんだろう。 それにしてもボンっつうのはよく分かんねえやつだ。頭の回転が早いっつうか、高校まで超頭良かったって話もあながち嘘じゃねえのかもな。「で、涼介は一体何をしようとしてんだよ」そのボンがのんびりと聞く。「そんなのわかんねえよ。でも、何にしたって行き先はあの部屋だ。そうだろ?」「あの部屋に行ってどうするんだよ」なぜか俺以上に焦った様子のタカが言う。「だからわかんねえつってんだろこのバカ」思わず俺は声を荒げる。タカはしゅんとする。全身刺青だらけのくせに。「どうでもいいけど、涼介を一人にしねえ方がいいんじゃねえの。何しでかすか分かったもんじゃねえ」とボン。 そうだ、そうだよな。 涼介ってやつは頭のネジが何本かぶっ飛んでるっつうか、いっつも冷めた態度で口調も冷静なくせに、些細な事でキレて大暴れしたりする。 こいつらのバンドが一度大きなフェスに呼ばれたことがあったんだが、打ち合わせの席でプロデューサーをぶん殴って話をおジャンにしたのも涼介だった。 こいつも身体がでけえし、タカがいなけりゃ誰にも止められねえ。まさか女に殴りかかるこたねえだろうが、かといって礼儀正しくご挨拶、なんて柄の人間じゃねえのも確かだ。 激しく頷いている俺に「何だよ、何のんびりやってんだよ」とタカが慌てた様子で言う。「だいたい、なんですぐに涼介を追わなかったんだよ」「追ってっただろ」と俺は反射的に言う。 頭に血が上って、一瞬、タカに殴りかかる自分の姿がイメージされる。だが、すぐに分の悪さを感じて視線を地面に落とす。いや、体格がどうのって話じゃなくて、そもそもタカの言う通りなんだから。 俺はこいつらの到着をここでのんびり待っていたんじゃねえか。すぐにでもあの階段に飛び込んで、どうにかこうにか涼介を止めるべきだったのに、俺は呆けたように立ち尽くし、涼介が上がっていく姿を想像までしながら、何もしなかったんだ。いや、何もできなかった。〜第23回に続く〜--本日はここまでです。少しでも続きが気になった方は、ぜひこのプロジェクトの「お気に入り登録」をお願いします。(登録していただくと、更新タイミングで通知が届くようになります)また、今回のプロジェクトでは、限定青カバー版(100冊限定)やオリジナルステッカー及びバッジ、著者と小説の舞台となったBARで飲む交流枠など、様々なリターンを用意させていただいています。ぜひチェックいただき、ご支援いただけますと幸いです。それでは、また明日。児玉ロウ


【毎日更新】第21回『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』-- 俺の予想は的中した。 涼介の野郎、ビルを出ると早々に、道路を横断して向かい側にズカズカ歩いて行きやがった。その先にあるのはもちろん、例のマンションだ。「あいつ、どこ行くんだ?」というタカの言葉を背中に聞きながら、俺は涼介を追った。 だが、そういう時に限って車が来るんだよな。まるで恋愛ドラマ。近づきかけた二人の気持ちをトラックが引き裂いた。はは、なんだそら。細い二車線のクソみてえな道路じゃねえか、さっきまで全然車通りもなかったくせに。だいたいこんなつまらねえ町に何の用事があんだよアホンダラ、と理不尽な怒りを感じながら何台かの車をやり過ごし、やっとマンションの下に到着した時には既に涼介の姿はなかった。 古いマンションならではの、よく言えば重厚、悪く言えば陰気なエントランスが口を開けていた。 昔の建物だからエレベーターなんかねえんだろう。いや、そもそも五階建てには付かないんだっけ、なんてどうでもいいことを考えながら、薄暗いエントランスを睨んだ。奥には階段が見えている。 頭の中で、マンションをレントゲン撮影したみたいに透明にして、階段を上っていく涼介の姿を想像してみる。 想像上の涼介が五階に差し掛かる前にボンとタカが到着して、「涼介は?」と聞いた。「こん中だ」「こん中?」タカが聞く。 俺は苛立ちながら答える。「だから、このマンションの中だよ。あいつ、五階に行ったんだ」「五階?」タカ必殺のオウム返し。ああもうこのバカ、いい加減にしやがれ。「ああ、分譲かどうかって、そういうことか」ボンがタバコに火をつけながら独りごちる。「なんだよ、どういうことだよ」一人事情の分かっていないタカが、駄々をこねるガキのように言う。「だから」俺は説明した。 要するに涼介は、俺の話の中に出てきた「彼女」がまだあの部屋に住んでいるかもしれないと考えたわけだ。三十年も経っているから普通は引っ越したと考えるもんだが、分譲マンションだったら移動していない可能性はあると踏んだ。で、おばちゃんに聞いたらやっぱり分譲だと言う。「カーテン赤かったしなあ」ボンが何気なく言う。「どういうこと?」とタカ。「こいつの話の中でも、あの部屋のカーテンは赤かっただろ。同じ部屋で同じ色のカーテンとくりゃ、同じ人間が住んでるような気がしないでもない」〜第22回に続く〜--本日はここまでです。少しでも続きが気になった方は、ぜひこのプロジェクトの「お気に入り登録」をお願いします。(登録していただくと、更新タイミングで通知が届くようになります)また、今回のプロジェクトでは、限定青カバー版(100冊限定)やオリジナルステッカー及びバッジ、著者と小説の舞台となったBARで飲む交流枠など、様々なリターンを用意させていただいています。ぜひチェックいただき、ご支援いただけますと幸いです。それでは、また明日。児玉ロウ


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