【マジメな毎日に、ひとさじのパンクを】DIY作家が人生を懸けた小説の増刷を応援!

<40代おっさんの無様なチャレンジ>小説本文はもちろん表紙デザインや版下データまで自分でつくるDIY作家「児玉ロウ」。初のヒット作品『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』の増刷(第2刷)を応援

現在の支援総額

828,488

138%

目標金額は600,000円

支援者数

125

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2026/02/21に募集を開始し、 125人の支援により 828,488円の資金を集め、 2026/03/31に募集を終了しました

【マジメな毎日に、ひとさじのパンクを】DIY作家が人生を懸けた小説の増刷を応援!

現在の支援総額

828,488

138%達成

終了

目標金額600,000

支援者数125

このプロジェクトは、2026/02/21に募集を開始し、 125人の支援により 828,488円の資金を集め、 2026/03/31に募集を終了しました

<40代おっさんの無様なチャレンジ>小説本文はもちろん表紙デザインや版下データまで自分でつくるDIY作家「児玉ロウ」。初のヒット作品『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』の増刷(第2刷)を応援

エンタメ領域特化型クラファン

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【毎日更新】第26回『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』 うわ、と思ったね。 うわあ、と思ったよ。 何しろ、俺はその声に聞き覚えがあった。 もちろん、あの頃と全く同じって訳じゃあねえんだろうが、それでも女の声っつうのは一生でそう大きく変わるもんじゃねえんだな。 間違いねえと思った。 あの彼女だ。 涼介の細い頬にめり込む予定だった俺の拳は力を失い、涼介の肩口にひどくマヌケな感じでポンと置かれた。 涼介はニヤリと笑い、その手を引っ張りながら俺の襟首を掴むと、十五センチくらいしかない壁と扉との隙間に、俺の頭を突っ込んだ。「ほら、こいつだよ、あんたら友達なんだろ?」 涼介の声を後頭部の上に聞きながら、俺はその、他人の家独特の匂い——それはいくつかのタイプに分かれるが、その家はかなり「好き」な匂いだった——と、玄関に敷かれた古めかしいタイル、その上にキチンと並べられたパンプスとクロックスの黄色いサンダルに妙な非現実感を覚えた。 俺の頭は既にその家の中にあった。首から下は外だったけど。無理矢理に顔をあげようと思えばできたのかもしれない、だけど俺は、できなかった。「あんた、三十年前にこいつと会ってんだよ」「何なの、いいから出て行きなさいよ」「こんなナリしてっから分かんねえのかなあ」そんな二人のやりとりを他人事に、そう、まるであのレストランから彼女を眺めたときと同じような傍観者気分で聞いていた。 その時後ろから、「おいおい、何やってんだよ」というのんびりしたボンの声が聞こえた。「こりゃ一体、どういう状況なんだ?」〜第27回に続く〜--本日はここまでです。少しでも続きが気になった方は、ぜひこのプロジェクトの「お気に入り登録」をお願いします。(登録していただくと、更新タイミングで通知が届くようになります)また、今回のプロジェクトでは、限定青カバー版(100冊限定)やオリジナルステッカー及びバッジ、著者と小説の舞台となったBARで飲む交流枠など、様々なリターンを用意させていただいています。ぜひチェックいただき、ご支援いただけますと幸いです。それでは、また明日。児玉ロウ


【毎日更新】第25回『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』-- そもそもは涼介を止めること、もとい、涼介が何をしようとしているのか確かめることが目的なんだが、そういうこともだんだん分かんなくなってくるっていうか、目の粗いサンドペーパーで心をガリガリとやられてるみたいで、論理的な思考がどんどんできなくなっていくんだよな。 頭にあるのは、あの頃の記憶を元に自分の頭で作り上げた「現在の」彼女の顔、身体。 ……おいおい、何を考えてんだよ。 俺と同年代だからもう四十代半ばだぜ、色恋話の登場人物にはちょっとご遠慮いただきたいお年ごろだ。 だいたい、仮にあの部屋にまだ彼女が住んでいたとして、そして仮にいま部屋の中にいたとして、それがなんだっていうんだ? 冷静になれよ。三十年も前の話なんだぜ? そもそも俺のことなんて覚えているわけがねえじゃねえか。 だいたい、俺より先に涼介の方が顔を合わせる可能性だってある。いや、あいつの破壊的な性格から言って、その可能性はかなり高い。 まあ、面は多少イケてても、青白い顔したロン毛の、もう初夏だってのに革ジャン着込んだ涼介を見て、普通の人間なら「まともな人じゃない」と思うだろう。下手したらビックリしすぎて警察呼んじまうかもな。 そんなことを考えながら階段を上っていったら、やがて、五階に差し掛かる上り階段の途中で、かすかに誰かの話し声が聞こえてきた。 俺は思わず足を止めて、その声に耳を澄ました。 内容は聞こえないが、男の声だ。 直後、「だから違うっつってんだろ!」という、どう考えても涼介による怒号が聞こえてきて、ギョッとした。 違うって、いったい何が違うんだよ。思わず足を踏み出し廊下に出てみると、その突き当たり——つまり赤いカーテンの部屋の前——に、革ジャン着たキリストみたいな風体の涼介が見えた。 ああ、あのバカ……。 扉は少しだけ開けられていて、涼介はまるでしつこい新聞勧誘員みたく、その隙間に身体を差し込むようにして立っている。俺はリアルに、額にを掌底を当てた。あちゃーってときにする、あのポーズさ。そして、一気に走りだした。「おいコラ涼介、何やってんだ!」 俺が叫ぶと、涼介が後ろ斜め上を見るような舐めた感じで振り返り、まるで外人みてえに肩をすくめる仕草をした。いや、なんだそれ。俺はなんだかすげえムカついてきて、涼介のそのイケ面がぶっ壊れるくらいに殴ってやるって気持ちで駆け寄ったんだけど、そんとき部屋の中から「出てってよ」という、女の、ハスキーボイスが、聞こえたんだよ。〜第26回に続く〜--本日はここまでです。少しでも続きが気になった方は、ぜひこのプロジェクトの「お気に入り登録」をお願いします。(登録していただくと、更新タイミングで通知が届くようになります)また、今回のプロジェクトでは、限定青カバー版(100冊限定)やオリジナルステッカー及びバッジ、著者と小説の舞台となったBARで飲む交流枠など、様々なリターンを用意させていただいています。ぜひチェックいただき、ご支援いただけますと幸いです。それでは、また明日。児玉ロウ


【毎日更新】第24回『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』-- 階段を俺が先頭、タカ、ボンという順番で上っていく。 暗い階段だ。 レストランのビルのそれよりは幾分幅があるが、それでも狭いし暗い。古い建物ってのはどうしてこう、圧迫感があるんだろうな。まるで坑道を進む炭鉱夫の気分だ。まあ、坑道なんて入ったことねえけど。 二階に上がると、そこには踊り場があり、左右に廊下が伸びていた。部屋の扉が並んでいる。レストランからは見えない、建物の裏側だ。なるほどこういう造りなのか。 ちょっと廊下に出てみると、そこからは長閑な田園風景が見渡せた。青々とした稲穂がカズの髭みてえにビッシリと地面を埋め尽くしている。ああ、そういや今日はカズがいなくてよかったかもな。あいつがいると余計に面倒なことになりそうだ。 田んぼの向こう側には金八先生さながらの土手があって、こっからは見えねえがそのさらに向こうには川が流れてる。例の、ヘドロの溜まった用水路からの水が流れ込む汚ぇ川だったが、河川敷にある公園は遊具が充実してるってんでクラスの奴らもよく遊びに行ってた。まあ俺はぼっちだったから関係ねえんだけど、それを横目で羨ましく思ってた記憶は今だに残ってる。 ああ、あの時、あの公園に彼女と行けていたら。 俺にそんな勇気があれば、その後の人生はなんか違ってたのかもな。「おいおい、まだビビってんのかよ」と、ぼんやり風景を眺める俺にタカが言う。うるせえ人の感傷を邪魔すんな。さてはこいつ、さっきのこと根に持ってやがるな。「いや、なんか懐かしくてさ」俺は答える。 本当に、懐かしい気分になってたんだ。穏やかな俺の言い方にタカはきょとんとした顔をする。その後ろで訳知り顔のボンがニヤニヤしている。 二階、三階、と上って行くとさすがに緊張を感じてきた。 センチメンタルな感情はしぼんだチンコみたいに小さくなって、代わりに、あの彼女とまた顔を合わせてしまうかもしれない、そして、顔を合わせることができるかもしれないという不安と期待。〜第25回に続く〜--本日はここまでです。少しでも続きが気になった方は、ぜひこのプロジェクトの「お気に入り登録」をお願いします。(登録していただくと、更新タイミングで通知が届くようになります)また、今回のプロジェクトでは、限定青カバー版(100冊限定)やオリジナルステッカー及びバッジ、著者と小説の舞台となったBARで飲む交流枠など、様々なリターンを用意させていただいています。ぜひチェックいただき、ご支援いただけますと幸いです。それでは、また明日。児玉ロウ


2月21日にスタートしたこの「パンク」なクラファンですが、皆さまの熱いご支援のおかげで、ついに第一目標である60万円を達成することができました。正直に言えば、プロジェクトを立ち上げた当初は「無名なインディーズ作家の、それも増刷費用の支援なんて、本当に集まるのだろうか」という不安もありました。しかし実際にスタートしてみれば、思った以上のスピードでご支援が集まり、プロジェクト終了まで2週間以上の期間を残した状態で達成となりました。ありがとうございます。本当にありがとうございます。ご支援いただいた皆さま、そしてSNS等で拡散してくださった皆さま、一人ひとりの顔を思い浮かべながら、今この文章を書いています。感謝の気持ちでいっぱいです。<支援してくださる方が何人だろうが(0人だろうが)、僕は「おやじパンクス」の第2刷を作成します。そして、DIY作家として、インディーズのパンク作家として、コツコツそれを売っていきます>そうプロジェクト本文にも書いた通り、目標達成するかに関わらず増刷を行うことは決めていました。しかし、決めていたからといって不安がなかったわけではありません。本作りには、決して小さくないお金が必要です。それに、「製作費は本当に集まるだろうか」と思い悩む中、いやその前に「そもそも俺みたいな奴を応援してくれる人がいるのだろうか」と心配になる中、メールボックスに届く「支援者が現れました!」の通知がどれだけ嬉しかったことか。プロジェクトスタートからのこの2〜3週間、僕の自己肯定感は「どうせ俺なんて…」という不安によって瞬く間にゼロに向かい、時々届く支援者様登場の通知メールにてなんとか回復する、というのを繰り返していました。40代半ばにもなって、そんな思春期さながらのメンタルジェットコースターに乗らされ続けていたのです。ともあれ、良かった。兎にも角にも、今回達成できたことで、僕の自己肯定感はプロジェクトスタート前以上の水準には留まっており、そして何より、本作りにかかる費用の多くは賄うことができそうです。ありがとうございます。……ん? 多く? 全部じゃなくて?そう思った方もいらっしゃるかもしれません。そうなのです。今回のご支援額で、小説本体の製作費はなんとか間に合いそうなのですが、青と赤の2種類のカバー、そして今回初めて作る帯(小説に巻かれている帯型の広告)、そしてオリジナルステッカーやバッジ、さらにオリジナルのしおり、その他送料やら袋代やら何やらで、まだまだお金はたくさん必要なのです。と、いうことで。(どうやら第一目標をクリアした方は当然やるらしい)ネクストゴール、つまりより高い目標を設定させていただきました。次に目指すのは80万円!さらに20万円もの支援を皆さまから集めようとしておるのです。なんと強欲!再現なき欲望!人間以下!おやじパンクス!そんな風に思われるかもしれませんが、落ち着いてください。実際ここで集めたお金はすべて本作づくりにかかる「経費」なのですよ。別に僕の日々の飲み代に使っちまおうゲヘヘ、なんて話ではないんです。……でもちょっと待てよ? そもそも本づくり自体が「僕のやりたいこと」なのだから、本づくりに大金をかけるのも、お酒をガブガブ飲むのとそう変わらないのかもしれない。実際いま「せっかくご支援集まったし、紙ももうちょっといいやつにしちゃう?」とか考えているわけで、それって「いつもよりちょっといいお酒飲んじゃう?」と同列の願いなのかもしれない。なるほど、つまり私、皆さま仰る通り再現なき欲望にまみれた酔っ払いモンスターだということです(言ってない)。冗談はさておき、それでも僕は自分の本づくりのため、この無様なチャレンジを続けます。残り約2週間、無様ながらも立派に駆け抜けようじゃあないか。その様子を、皆さまにはぜひ見守っていただきたい。ということで、引き続きの応援、そしてシェア等のご協力、何卒よろしくお願いいたします!


【毎日更新】第23回『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』--「とにかく俺たちも向かおうぜ。その、五階の部屋によ」 ボンにそう言われた時、要するに俺はビビっているんだな、ということがハッキリ分かった。 いくら三十年も経ってるとはいえ、友達になっておきながら一度も友達らしいことのできなかった彼女には会わせる顔がねえ。 いや、そんな誠意ある感情じゃねえな。なんつうか、要は気まずいんだよ。 あの頃の自分の態度、行動が、ものすげくダセぇっつうか、だからこそ俺はこの記憶自体を封印していた節がある。あのレストランに行って窓からの景色を眺めるまで、俺はマカロニグラタンを食うためにここに来たんだと本気で思ってたんだから。 まあ、彼女に会いたくない、会うのが怖いってんだったら、なおさら涼介を止めるべきなんだが、その辺は人間の複雑さっつうかさ、単純にビビリながらもその裏では妙な期待もしていたわけで、いや、何を期待してんのかは分かんねえよ。多分、こいつらとの遊びっつうのがそういう、なんていうかハプニングを楽しむみたいなことが基本だったから、癖でさ。 いや違う、違うだろ。 お前が期待してんのは、お前のビビってるもんとイコール、つまりは彼女との再会それ自体だ。 ……クソ。うるせえよ。 そんな自分の心の声と格闘しつつ、俺はボンに頷いて見せた。何にせよ、ここでアホ面ぶら下げて待ってるわけにはいかねえ。「さあ、てめえのマカロニグラタンに会いにいこうぜ」 ボンがそう言って、唇の端を持ち上げて煙を吐き出した。〜第24回に続く〜--本日はここまでです。少しでも続きが気になった方は、ぜひこのプロジェクトの「お気に入り登録」をお願いします。(登録していただくと、更新タイミングで通知が届くようになります)また、今回のプロジェクトでは、限定青カバー版(100冊限定)やオリジナルステッカー及びバッジ、著者と小説の舞台となったBARで飲む交流枠など、様々なリターンを用意させていただいています。ぜひチェックいただき、ご支援いただけますと幸いです。それでは、また明日。児玉ロウ


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