世界遺産富士山を活用した研究がピンチに!測候所存続のために力を貸してください!

富士山頂にある旧富士山測候所は2004年に無人化.その後,研究者がNPO法人富士山測候所を活用する会を立ち上げ,最先端研究や宇宙・環境教育に活用してきました.標高約4000mの過酷な環境で“三密”が避けられず,主要収入源である夏季観測が中止に追い込まれました.ファイナルゴール達成にチャレンジ!.

現在の支援総額

6,121,100

204%

目標金額は3,000,000円

支援者数

424

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2020/06/26に募集を開始し、 424人の支援により 6,121,100円の資金を集め、 2020/08/15に募集を終了しました

世界遺産富士山を活用した研究がピンチに!測候所存続のために力を貸してください!

現在の支援総額

6,121,100

204%達成

終了

目標金額3,000,000

支援者数424

このプロジェクトは、2020/06/26に募集を開始し、 424人の支援により 6,121,100円の資金を集め、 2020/08/15に募集を終了しました

富士山頂にある旧富士山測候所は2004年に無人化.その後,研究者がNPO法人富士山測候所を活用する会を立ち上げ,最先端研究や宇宙・環境教育に活用してきました.標高約4000mの過酷な環境で“三密”が避けられず,主要収入源である夏季観測が中止に追い込まれました.ファイナルゴール達成にチャレンジ!.

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私たちのグループでは,富士山頂で雲水化学に関する研究を2006年から行っています.図は世界の山岳域で雲水化学観測を行っている地点をすべてプロットしたものです.94%が標高2000 m以下で,3000 mを越えるのは世界で6地点しかありません.そのなかでも,富士山測候所は世界最高峰の雲水化学観測ステーションです!!標高3000 mを越える観測地点における雲水pHの経年変化を示したのが上の小さい図です.pH(ピーエイチ)は酸の強さを示すもので,この値が低いと酸性が強いことを示しています.世界の山岳域ではpHが4よりも高いですが,富士山と乗鞍岳ではpHが3より小さく,酸性の強い雲が生成していることを示しています.約15年間の観測により,富士山頂でpHが低下するときは,大陸から二酸化硫黄を含む空気が運ばれているときであることが分かりました.つまり,越境大気汚染によって,日本上空の雲水が酸性になるのです.このような雲から雨が降れば酸性雨が降ります.酸性雨は過去の話ではありません.ただし,最近はpHの値が上昇傾向にあります.この15年間でpHは25%ほど上昇しました.また,雲水内の硫酸イオンという,二酸化硫黄から生成する強い酸の濃度も25%ほど減少していました.この観測結果は,中国における環境対策により,二酸化硫黄の排出量が減少していることと整合しています.日本は世界における大気汚染物質の主要発生源であるアジアの風下にあるため,富士山頂における大気観測は地球規模大気汚染の変化を検知することが可能であることを示す結果といえます.富士山測候所は,世界最高峰の貴重な雲水化学観測ステーションなのです.


宇宙に最も近い日本の大地、日本中の学校の理科室とは異なる自然環境を教材にするべく、理科準備室としても活用しています。旧富士山測候所では、富士山頂の自然だからこそ学べることは何なのかを自然から伝えてもらいながら、中学生、高校生が学ぶ教材のタネを仕込んでいます。どんな実験をしたらよいか。どんな実験器具や装置を運んで測ることが相応しいか。山頂には、風雨をしのぐ建物と、 100V, 50Hz の交流電源、室内照明を24時間使うことができる実験環境があります。さて実験です。高い山では空気が薄いといいます。どんな実験をして空気の薄さを探ろうか。ものを落としてみたらどうか。空気が薄ければ空気抵抗も小さいでしょう。ものの落ち方は平地の学校とどう違うのか。時間を計る。位置を測る。速度は、加速度はどうなるかを考えつつ、ボール、ピンポン球、紙カップ…と、落とすものを替えて見通しを探ります。そして軽い紙カップを落として定量化することに行き着きました。カップは比較的ゆっくり落ちていきました。富士山頂で風のない環境は、ここ旧測候所の室内だからこそできる実験条件です。多重露出撮影(写真:1秒あたり10コマ)をして落下データを読み取れる教材のタネを作りました。この写真からどんな自然の姿を探ることができるでしょう。実験は続きます。


富士山の山頂では雷雲を見下ろすことも多々あります。「落雷」は、雷雲から下に向かって落ちてくるという感覚に合った言葉ですが、山頂では必ずしも落ちてくる雷ばかりではなく、昇ってくる雷も珍しくないのです。そして、山頂にはとても多くの落雷があります。1752年、ベンジャミン・フランクリンは、雷を伴う嵐の中で凧を揚げる実験をしました。凧糸の末端に接続したライデン瓶に電気をためて雷雲の帯電を証明した、有名なフランクリンの凧の実験です。山頂にある旧富士山測候所には、山麓までの長い接地線(電気を逃がすための導線)がついています。まさに、とても大きなフランクリンの凧です。私たちは、山頂付近に落雷があれば、この「富士山フランクリンの凧」でその電気を集めて、落雷現象を詳しく調べることができると考えました。そして、観測装置を自作し、2013年に雷観測を始めました。近年は装置もバージョンアップし、山頂を中心とした広いエリアの雷を観測できるようになりました。



ダブル影富士
2020/07/21 12:00

富士山は孤立峰(他の山とくっついていない)ですので,影富士と呼ばれている富士山の影をバッチリみることができます.だいぶ前の写真ですが,この日の影富士はなんと山頂が2つみえます.どういうことなのでしょうか?種明かしをすると,左側は富士山の山頂の影で,右側は宝永山の影になります.おもしろいですね.タイミングがよいとこのような不思議な景色をみることができます.


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