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世界遺産富士山を活用した研究がピンチに!測候所存続のために力を貸してください!

富士山頂にある旧富士山測候所は2004年に無人化.その後,研究者がNPO法人富士山測候所を活用する会を立ち上げ,最先端研究や宇宙・環境教育に活用してきました.標高約4000mの過酷な環境で“三密”が避けられず,主要収入源である夏季観測が中止に追い込まれました.ファイナルゴール達成にチャレンジ!.

現在の支援総額

6,121,100

204%

目標金額は3,000,000円

支援者数

424

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2020/06/26に募集を開始し、 424人の支援により 6,121,100円の資金を集め、 2020/08/15に募集を終了しました

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現在の支援総額

6,121,100

204%達成

終了

目標金額3,000,000

支援者数424

このプロジェクトは、2020/06/26に募集を開始し、 424人の支援により 6,121,100円の資金を集め、 2020/08/15に募集を終了しました

富士山頂にある旧富士山測候所は2004年に無人化.その後,研究者がNPO法人富士山測候所を活用する会を立ち上げ,最先端研究や宇宙・環境教育に活用してきました.標高約4000mの過酷な環境で“三密”が避けられず,主要収入源である夏季観測が中止に追い込まれました.ファイナルゴール達成にチャレンジ!.

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この報告は7月28日に掲載した国立環境研の報告の(その3)です。大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の傾向を明らかにするためには、連続的に長期間、精度良く測定する必要があります。富士山頂は大気中CO2濃度を安定的に観測するのに適した地点ですが、観測の維持がとても困難な地点でもあります。なぜなら富士山頂は、観測機器を駆動させる商用電源が通年で供給されないためです。 現在、NPO法人富士山測候所を活用する会の尽力により、富士山頂の気候が安定している夏期の2カ月間のみ、富士山頂にある旧富士山測候所に商用電源が供給されます。国立環境研究所は、測候所に商用電源が供給されるわずかな期間に100個のバッテリーを充電し、それらのバッテリーの電力のみで富士山頂の大気中CO2濃度を自動で通年観測できる省電力型のCO2濃度観測装置を作りました。この装置の作成によりCO2濃度観測の空白域であった日本の中緯度のCO2濃度データを取得することに成功しました。


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この報告は7月28日に掲載した国立環境研報告の(その2)です。富士山は標高が高く独立峰であることから、富士山頂の大気は、周辺の低標高にある都市から排出された二酸化炭素(CO2)等の影響をほとんど受けていません。さらに旧富士山測候所は、富士山頂の中で最も標高が高く山頂の西側に位置する剣ヶ峰の上に建設されているため、西方向から山頂の地面の影響をほとんど受けていない新鮮な空気が10-15m/secの速度で途切れることなく建物に衝突します。 国立環境研究所は、地球の炭素循環を解明するために1990年代から大気中CO2濃度を長期観測する事業を展開しています。この事業を展開するために観測点に求められることは、観測点の周辺に二酸化炭素の排出源と吸収源がほとんどないということです。しかし現代では、このような条件が整った観測点は、ほとんど見当たりません。 旧富士山測候所周辺の大気は、まさに我々が大気観測に求める環境条件がそろっている場所であり、その貴重は場所で我々はアジア域の大気中CO2濃度を代表するCO2濃度データを富士山頂で取得しています。


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 日本最高峰である富士山には,子供からご年配の方まで毎年多くの方が訪れます.たくさんの人が登っているので,「案外簡単に登れるんだ!」と思われがちですが,いざ登ってみると,「想像していたよりもキツい...」と思う方も多いかと思います.実際に富士山に登っていると,疲労や高山病のためか,登山道に横になってる方をよく見かけます(写真). では,富士登山中に身体にかかる負荷はどれくらいなのでしょうか? 私たちの研究グループでは,歩行中,休憩中,睡眠中などの場面ごとに,心拍数や血圧,体内の酸素量などを測定し,富士登山中に身体にかかる負荷を可視化することで,安全登山に役立てられるような知見を得る取り組みを行っています. 例えば上のグラフは,2名の登山者が同じペースで5合目から山頂まで登った時の,体内の酸素量の変化を示したものです.低地における体内の酸素量は96~99%が標準で,90%未満は呼吸不全と診断されます.富士山のような高所登山の場合,体内の酸素量が少なくなればなるほど,高山病を発症するリスクが高まると言えます. このグラフから,富士登山中は高度が上がるにつれて休憩中も歩行中も共に,体内の酸素量が90%未満,すなわち低地における呼吸不全のレベルまで減少していることが分かります.またこの2名は同じペースで登っていますが,黒線で示した登山者は,登山前に低酸素室での高所順応トレーニングを行い,なおかつ登山前日には5合目に宿泊をするなど,事前にある程度の高所順応をしています.一方で赤線で示した登山者は,事前の高所順応を行っていません. 両者を比べてみると,休憩中は9.5合目までほとんど差は見られない一方で,歩行中はどの高度においても,黒線の登山者,つまり事前に高所順応をしている登山者の方が値が高く,その差は高度が上がるにつれて顕著であることが分かります. もちろん高所順応には個人差があり,もともと高所に強い方もいらっしゃいます.しかしこの結果から,富士登山中に高山病になるリスクを減らすためには,事前の高所順応トレーニングが有効であることが窺えます. 今回対象とした黒線の登山者は,事前に低酸素室でのトレーニングを行っていますが,低酸素室でのトレーニングは,実行できる人も限られているかと思います.そのため,富士山に出かける前に,可能であれば2,000m級の山に登っておくと,高所順応のトレーニングにもなり,なおかつ体力トレーニングにもなってよいでしょう.またそれが難しい場合は,登山前日に5合目や6合目に一泊するだけでも,高山病になるリスクを減らせる可能性は高くなると考えられます.


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富士山頂の富士山測候所,富士山南東麓にある太郎坊,そして,当NPOの第3番目の研究拠点である御殿場基地に雨水採取器を昨日設置してきました.8月の夏季集中観測期間中は雨水採取のほかに,霧水,酸性ガス,揮発性有機化合物,大気中マイクロプラスチックの観測を行います.御殿場は霧が頻繁に発生して御殿場線も徐行運転をしなけければらないほどだそうで,対策などについてJR東海からも相談を受けたことがあります.御殿場市内で大気観測を行うのは初めてなのでどのような結果ができるのか楽しみです.今後は富士山測候所を用いた地球大気環境だけではなく,地元への貢献,地域還元をしていければと考えています.


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急性高山病は標高2500m以上で発症すると言われており、富士山5合目から急性高山病を発症する可能性があります。富士山での遭難の半数は急性高山病が占めています。一方、富士山は高度4000mに近い標高を有する国内唯一の山でもあり、4000m以上の海外登山、ヒマラヤ遠征前のトレーニングや高所順応の評価にも利用されています。急性高山病の症状の1つにめまい・ふらつきがあり、滑落事故の要因にもなっています。富士山頂の高所(低圧低酸素)環境で歩行バランスがどの程度保たれているのか、どのような場面でバランスを崩しやすいのか、登山中の転倒、転落の原因を探ることは安全登山にもつながります。昨年の研究では、富士山頂における急性高山病と歩行バランスの評価を行いました。添付画像のように、上半身(胸椎)と下半身(仙骨)に体幹歩行動揺計(MVP-WS2-S:マイクロストーン社製)を装着して、歩行時の円滑度、水平度、左右対称性を評価しました。詳細は第13回成果報告会 講演予稿集(https://npofuji3776.org/document/20200314_no13_annual/seika13_full.pdf)をご覧下さい。