本日、朝8時半プノンペンを出発。コンポンスプー州には10時に着きました。行きの道中、幹線沿いの要所要所で、ワクチン接種の会場に多くの人々が集まっているのを確認しました。カンボジアは、ワクチン接種においては、ある意味、政治的な強い力が働くため、日本とは違った安心感があります。また、東京都内で、夜間営業している店舗にお願いに回るなどと言う弱腰ではなく、そういう規則破りに対しては、こちらでは完全にアウト。9時以降の夜間、プノンペン市内では国軍兵士が動員されて、緊急医療や許可証の在るものを除いて、理由のない外出者は有無を言わさず逮捕される結末となります。さてさて、本日は、トイレ建設の工事事業者に、手付金を支払うことと、トイレの工事内容について煮詰めることが目的です。今週は、浄化槽マスを設置しました。少し地面より高くなっているのは、雨季の冠水時に水没しないようにするための配慮だそうです。なるほどですね。「クレーンで運んだのですか?」と聞いたら、3人がかりで運んだとのこと。えー。相当な労力です。これは、次回はエナジードリンクでも、差し入れしなきゃと思いました。トイレの図案ですが、当初4基を設置する予定でおりましたが、2基分のスペースを男子用の小便器(4基)の部屋にすることになりました。これを両側に合計4基作るというイメージです。半数の男子生徒たちが、こちらを使用すれば、個室のトイレを女生徒が使用することができます。大切なことは、10年20年と使用していくトイレなので、しっかりした耐久性のあるトイレを作っていただくこと。今回は、それを、私から業者さんたちにお伝えしてきました。また、設置した各マスを連結して欲しいとお願いしてきました。なぜなら、単独マスだと、一つのマスだけがいっぱいになってしまうからなんです。連結すれば、し尿が均等に蓄えられるので、搬出するときに一度で済むというわけですね。後々のメンテナンスを考えれば、これは当然のこと。こういったことも、きちんと事前に打ち合わせていくことが大切。黙って任せっきりで、後から違っていたと言っても遅すぎますから・・・。そのために、毎週、こまめに足を運びます。来週からは、改修のトイレ工事に入っていく予定です。----------------------------------------------------------国際協力NGO チアフルスマイル代表 松田 辰弘Tel 050-3442-4663(Japan)Tel 092-681-788(Cambodia)HP https://cheerfulsmile.org mail mail@cheerfulsmile.org----------------------------------------------------------チアフルスマイルのアクティビティ英語教育インターンシップスマイルサポートツアー学校支援サポーター制度ボランティアスタッフ募集
世界的に、コロナウィルスのデルタ株の蔓延により、連日感染者が増えている状況です。そんな中、カンボジアでは、7月29日~8月12日までの期間、多くの州で軽度なロックダウンの措置が取られました。今年4月のレッドゾーン指定による封じ込めを経験している身としては、今回の措置は軽いもののように思えます。PM9時~AM3時の外出禁止。各種施設の閉鎖。店内での飲食禁止。集会等の制限。アルコールの販売禁止。などが政令により指示されています。これに違反した場合には、当然のごとく逮捕、強制連行並びに違反金の徴収という罰則が設けられています。特に、開始早々、夜間外出違反者が連夜捕まるという事態がプノンペンでは起きていますね。さて、8月1日からカンボジアでは、プノンペン州とカンダール州において12歳以上17歳以下を対象にワクチン接種が始まりました。下のWEBサイト「プノンペンポステ」でも、報じられています。学校再開までに子供200万人へのワクチン接種を発表下の写真は、8月1日(日)のある地区の接種会場の様子です。並んでいるのが、中高生だとわかりますね。恐々ながらも、ワクチン接種を受ける子どもたち。筋肉注射ですから、ほとんど痛みはありません。カンボジアでは、すでに全国民の50%以上が2回のワクチン接種を終えています。私もすでに今年の5月~6月にかけてワクチン接種を完了しています。これまでに、ホテルやカフェ入店時に、このカードの提示を求められましたので、非感染を証明する有効な手段になっています。今回、学齢層にまで広め始めたことは、明らかに早期の学校再開につながることになるでしょう。実際に、国際連合、カンボジアに学校再開を要請 人材開発の低下に危機感のような国連からの勧告を受けているカンボジア。2021年2月から続く学校閉鎖により、都市部ではオンラインの授業で対応していますが、地方では、ほとんど学びが行われていないのが現状。便利で裕福な都市部の子どもたちと不便で貧しい地方部の子どもたち。コロナが生み出している学力格差はかなり深刻な状況です。私は、支援活動に携わる立場として、半年間も学びから放置された子どもたちが大勢いることを案じています。たとえ学校が再開されても、この穴をどのように埋めていくのかが教育現場では大きな課題となっていくことは間違いありません。なお、カンボジア政府は、併せて3回目のワクチン接種をブースターショットとして、最終接種から6か月間置いた後、全国民に接種する意向を発表しています。中国製シノヴァックを接種した人には、アストラゼネカを接種することになるようです。私の場合には、計算上今年12月以降になると予想しています。現在、学校に出入りしたり、業者と交渉したりするときにも、2mの距離を保ったりして、結構気を使います。それでも、ワクチン接種カードを見せると、心なしか安心していただけます。(まあ、100%陰性を証明するものではありませんが・・・)そんなわけで、しばらくの間は、カンボジア入国に限らず、海外渡航にはワクチン接種と陰性証明が必須要件になりますので、こちらにお越しの予定のある方は、日本で早めにワクチン接種を完了しておくことをお勧めしています。----------------------------------------------------------国際協力NGO チアフルスマイル代表 松田 辰弘Tel 050-3442-4663(Japan)Tel 092-681-788(Cambodia)HP https://cheerfulsmile.org mail mail@cheerfulsmile.org----------------------------------------------------------チアフルスマイルのアクティビティ英語教育インターンシップスマイルサポートツアー学校支援サポーター制度ボランティアスタッフ募集
今からさかのぼること、35年前の1986年。私が初めて持ったクラスにM君という華奢な体つきをした小さな男の子がいました。この子は、周りの子と一緒に遊ぶよりも、自分の世界に浸って、一人遊びを好むような子でした。当時、半ドンだった土曜日の午前の授業が終わっても、帰宅しようとせず、いつまでも教室に残って帰ろうとしません。教室の後ろの床の上で、一人遊びをしています。「早く帰りなよー。」と声をかけますが、返事がありません。近寄ってみると、床の上で消しゴム人形でサッカーをやっています。「ほらほら、教室の中ではサッカー禁止でしょ。」そう言って帰らせようとすると、「違うもん。サッカーじゃないもん。ゴルフだもん。」結局、まだ学校に残っていたいだけなのでした。このM君、たった一年間受け持っただけなんですが、私に会うために、数年前に、カンボジアにまでやってました。現在、二人の娘と奥様と4人で、アメリカで暮らしています。某大手企業の海外駐在員として働いているようです。当時、私のベルトラインほどだった背丈も、追い越すほどに。そして、こちらの長女。当時のM君と同じ年で、体型や面影が瓜二つ。しかも、不思議なことに、しぐさや一人遊びに浸る姿なんかは、当時の彼を彷彿させるんです。私はタイムスリップしたかのように、1986年当時の彼の言動と重なりました。それは、とても不思議な感覚でした。話をうなずきながら聞いてあげると、独り言のように次々と話してきます。それも、当時の彼と同じ。聞いてあげる、受け止めてあげるというのは、最高のコミュニケーションなんですね。私のイメージは、当時の彼そのもの。「ねえ、ねえ、明日も来るでしょ。」「私、ずっと一緒にいてほしいんだけどな。」と、素直な気持ちをそのまま言葉にする娘さん。一日行動を共にし、ナイトマーケットで食事をした後、お別れしました。M君ファミリーは、この後、シェムリアップへ。私にとっては、とても不思議な体験でした。今、私がカンボジアで支援活動をやっているということに対しても、彼からは一切のコメントはなし。ただ、微笑みながら聞いているだけ。是もなし可もなし。おそらく、当時の私が、子どもたちに伝えていたこと。「今のあなただから輝いているんだよ。」そのマインドが、彼の中に生き続けているんだと思いました。----------------------------------------------------------国際協力NGO チアフルスマイル代表 松田 辰弘Tel 050-3442-4663(Japan)Tel 092-681-788(Cambodia)HP https://cheerfulsmile.org mail mail@cheerfulsmile.org----------------------------------------------------------チアフルスマイルのアクティビティ英語教育インターンシップスマイルサポートツアー学校支援サポーター制度ボランティアスタッフ募集
8月1日、いよいよトイレの解体が始まりました。カンボジアはただいま雨季の真っ只中。工事業者さん達も時間が空いているので、現在できる作業を少しずつ始めていこうと言うことです。まずは、校長先生、副校長先生と工事業者さん達とで工事の内容について、事前の打ち合わせをいたしました。予定としましては、本体の解体から始まり、地下配管作業、浄化槽の設置、そしてトイレ本体の建設を10月から開始する予定です。寸法取りをきちんと行います。そして解体後のトイレの配置や寸法についての打ち合わせを行いました。早速解体に取り掛かります。ハンマーで叩きつけてブロックを崩していきます。建築には時間がかかりますが、解体はあっという間に終わりそうな感じです。気をつけてくださいねと声をかけると、にこっと微笑み返す作業員さん達です。やはり、プロの人たちの仕事ですね。30分ほどでここまで進みました。大工の棟梁さんです。気さくなお人柄です。工事の進捗をしっかりと見届けていくことが何よりも大事なことです。良い仕事をしていただくために、私たちもできる限り現場に足を運び、サポートをしていこうと思います。
まず、カンボジアの教員養成システムについてお話します。入学資格は、高等学校を卒業していること。当然のことながら、入学検定試験があります。この競争倍率が、なんと5,000人受験して、合格者が90人程度と言いますので、超難関と言われるのも理解できます。日本でも安定職業であることを理由に公務員は人気が高いですが、それはカンボジアでも同じ。しかも、退職後には、年金までもらえるとあっては、教師を目指す子供が多いのもうなづけます。厳粛な雰囲気の中で行われる入学式。教育局関係者や保護者たちも招待されます。難関を潜り抜けて入学した後に、健康診断を終えてほっとする学生たち。小学校教員養成課程は、現在2年間ですが、今後4年間の養成課程に移行します。カリキュラムは、月曜日から土曜日まで朝7:00~17:00までぎっしりと組まれています。オリエンテーションで、学生としての心得を真剣に聞き入る学生たち。入学するのも大変ですが、ここを卒業することも容易いことではありません。教室に入って、緊張感が解けました。素顔を見せる学生たち。さすがに、教員養成大学の設備は整っており、ICT教育の能力も高めます。学生たちに空き時間はありません。木曜日の午後には、奉仕活動が義務付けられていて、校舎内外の整備、造園作業、ごみ拾いなど、夕方まで汗を流しながら作業を行います。そんな学生たちに、私は、教師としての持つべき心構えを教えてきました。・教育は人なり・子どもへの愛情無くして教育は成り立たない・授業こそ子供たちが成長できる場であるそして、モノのないカンボジアの学校において、自らのアイディアで教材を作り出す方法を指導してきました。下の台形の等積変形と平行移動のボード。ちょっとした道具さえあれば、すぐに製作できます。このように、学生たちが現場で何千何万もの生徒たちに考える力をつける授業を行うことが、カンボジアの将来への大きな支援になると信じています。教育の質的支援のひとつの形がここにあります。----------------------------------------------------------国際協力NGO チアフルスマイル代表 松田 辰弘Tel 050-3442-4663(Japan)Tel 092-681-788(Cambodia)HP https://cheerfulsmile.org mail mail@cheerfulsmile.org----------------------------------------------------------チアフルスマイルのアクティビティ英語教育インターンシップスマイルサポートツアー学校支援サポーター制度ボランティアスタッフ募集