前回:コムトゥヴができるまで#1はこちらから↓https://note.com/sop_mei_fr/n/n04f6f8030c8d?sub_rt=share_b【高校時代、料理の楽しさを思い出した場所】高校に入り、私は近鉄百貨店内のイタリアン「サルーテ」でアルバイトを始めました。実はその前に、カッパ寿司で働いたのですが、単純作業すぎて一週間で辞めてしまいました。そんな中、母の紹介で出会ったのが「サルーテ」でした。このお店では、毎回学びがありました。私はいつも勤務の1時間前に出勤し、その時間を使って料理を教えていただいていました。ピザの伸ばし方、包丁の握り方、きれいな千切りの仕方。パスタの茹で方や、ソースとの混ぜ方まで、毎回違うテーマがあって、すべてが新鮮でした。「やらされる仕事」じゃなくて、「知りたいと思える仕事」。料理ってこんなに面白かったんだと、思い出させてくれたのがこのお店でした。高校生の私は、まだ技術も知識もなかったけれど、「自分の努力で成長できること」が嬉しくて仕方なかったのを、今でもはっきり覚えています。【必要がなくても、入れてくれた日々の意味】高校時代に働いていたイタリアン「サルーテ」では、アルバイトにもかかわらず、たくさんのシフトに入れていただいていました。今になって思うと、お店が忙しくない日でも、私を入れてくださっていたのだと思います。必要だから、ではなく、「経験させるため」に。お客様がいない日には、15坪ほどの店内の床を、バケツと雑巾だけで手拭きしていました。モップなどは使わず、膝をついて、隅から隅まで時間をかけて磨く。正直、あのときは「地味な作業だな」と思っていたこともあります。でも今、自分がオーナーシェフという立場になって、あの時間がどれだけ貴重だったかを強く感じます。「働かせる」のではなく、「育てようとしてくれていた」。その姿勢に、今さらながら感謝の気持ちが溢れます。料理の技術だけでなく、人としての土台をつくっていただいた、そんな場所でした。【はじめて怒られた“大人の男”という存在】高校時代に働いていたイタリアン「サルーテ」では、営業中に理不尽なことで怒られることもありました。私は母に育てられ、家庭に「怒る男性」がいなかったため、初めて大人の男性に感情をぶつけられたときの衝撃は、今でも忘れられません。あるとき、厨房がてんてこまいの中、私は普段通り「社長!」と声をかけました。すると、振り返ったその方がこう言ったんです。「お前にそんなふうに呼ばれる仲じゃねえよ」一瞬、何が起きたのか分かりませんでした。もちろん普段はとても優しく、たくさんのことを教えてくれた方です。でも、その時の表情はまさに“戦場の顔”でした。「料理人も人間なんだ」どんなに優しい人でも、余裕がなくなれば怒ることもある。当たり前のことなのに、そのときの私はそれがとても新鮮に思えたのです。怒られたことよりも、「人間ってそういうものなんだな」と感じたその一言が、今でも強く記憶に残っています。続く…植田和宏シェフと一緒に働く仲間を募集します詳しくはこちらからレストランコムトゥヴ 採用ページhttps://commetuveux-recrutement.my.canva.site



